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MBSハッカソン - Hack on Airに参加してみた その1

「はじめに」

今年で2回目の開催となる、MBS主催のハッカソン「Hack on Air」に参加してきました。

www.mbs.jp

10月17日のアイデアソン予選をチーム「BATTLE 7」で突破し、10月31日、1日に開催された本戦にて「審査員特別賞」と「マイクロソフト賞」をいただきました。

この様子はMBSさんでTV番組で放映されます。司会進行はMBSのアナウンサーさんがされ、ハッカソンの会場は「ちちんぷいぷい」のスタジオ、発表は「サタデープラス」のスタジオで行われました。これだけでも貴重な体験です。ただ、本人らはハッカソンに必死でゆっくり堪能してる暇はなかったですが。。。

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それを知ってか、発表後の懇親会の司会をMBSのアナウンサーさんがしてくれるというホスビタリティの高さに感動しました。

ハッカソン中の昼食、夕食の弁当も豪華で、テイクフリーな飲み物やおやつ、カップヌードルも揃ってました。あと、ハンズラボさんから癒しグッズが提供されていました。快適なハック環境です。

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 ロケ弁は”大御所専用”だったり、たむけんのたむらの弁当だったりとネタ入りもの。

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途中、サバンナの八木さんが現場風景の撮影でインタビューに来られたのですが、追い込み作業でみんなそれどころじゃない感がw

そんな感じで、ハードでしたが、非常に楽しく快適なイベントでした。

それからそれから

ブログを書くまでがハッカソン!ということで、「BATTLE7」で作成しようとしたシステムの概要について、数回にわけてざっくりまとめたいと思います。 

「BATTLE TV」って

今回、私たちのチーム「BATTLE 7」が提案したアイデアは「BATTLE TV」です。

今年のアイデアソンは7つのテーマから1つを選びます。私たちのチームは「ガンダム」がテーマです。

g-tekketsu.com

チーム構成は、エンジニア4名とデザイナ1名、プランナ1名の計6名。これにMBSの担当さんを含めた7名ということで「BATTLE 7」というチーム名となっております。

リアルタイムにアニメを見ようと思わせるために考え出した「BATTLE TV」。コンセプトは「臨場感」です。

イデアはざっくりいうと、

・アニメの戦闘シーンが始まると、連動して銃型のデバイスが起動。テレビに向かってシーンにあわせて銃を撃つ、守ることでポイントがたまって、他の視聴者と対戦ができる。

・臨場感を伝えるために「銃が震える」「爆風が来る」に加えて、骨伝導を使って現場(戦場)の振動をリアルに伝える。

twitterのつぶやきでプレイヤーを支援(銃弾たライフの回復など)できることで、銃をもたない人や、銃をうつことに興味ない人もバトルに参加できる。

というものです。

「BATTLE TV」の構成

 簡単にシステムの構成をまとめるとこんな感じです。

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  • テレビ
    対象となるアニメが放送されている普通のテレビ
  • スマホ
    アニメのシーンを音声透かしや画像透かしで判定し、バトル銃に通知する。また、バトル銃の操作履歴を受信してクラウドサーバに通知したり、クラウドからの回復コマンドをバトル銃に通知したりする。
  • バトル銃
    射撃・防御の入力を行う。また、シーンやユーザ操作に合わせて振動やファン、LEDの制御を行う。
  • 骨伝導デバイス
    バトル銃からの命令にあわせて振動をユーザに伝える。
  • クラウドサーバ
    スマホからのデータをうけてポイントの集計を行ったり、twitterの履歴から回復等の情報をスマホに通知する。

スマホとバトル銃の通信はBluetooth、バトル銃と骨伝導デバイス間の通信はTWE-Liteで行います。 スマホAndroidを選択、バトル銃の制御マイコンはAVRのATMega328(Arduino UNOが搭載しているマイコン)を使用しました。

「BATTLE TV」ができるまで

イデアソンで決勝までは2週間の期間があります。ハッカソンは発表含めて2日間しかないので、当然準備なしでは完成しません。特に、我がチームはバトル銃/骨伝導デバイスというハードを作る必要があります。また、提供APIの調査・選定や利用申請を行う必要もあります。

本番では最後の結合で手一杯になることは見えてるので、調査・設計から結合の一歩手前までを行っておく必要があります。エンジニア4名のうち2名がバトル銃/骨電導デバイスの担当、残り2名でスマホクラウド側を担当という役割分担で動きました。提供APIの利用申請はプランナーさんが進めてくださいました。デバイスについては詳細打ち合わせを中間の週末に大阪イノベーションハブさんのスペースをお借りして、対面で行って効率化しました。

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イデアもブラッシュアップする必要があります。Facebookchatworkを使ってオンラインディスカッションをしていくことになります。

MBSハッカソンの良いところは、チームに一人MBSの社員さんがついてくれる点です。とはいえ、アイデアをブラッシュアップするのはチームメンバーであり、MBSの社員さんはフォローアップがメイン。今回はアニメということで、素材の用意や版権関連の相談に積極的に対応してくださいました。

私はデバイス側を担当しましたので、以降ではデバイス側ができるまでの話をまとめてみようと思います。

まずは銃選び

銃ですが、お安く作ることや改良しやすさを考えると水鉄砲をベースにすることは結構すぐに決まりました。まずは実物をみないと始まらないので、二人で以下の3種類を購入。

www.amazon.co.jp

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ザクマシンガンは小さすぎるということで一番に脱落。余談ですが、私の子供(小3)はこのザクマシンガンが気に入ったようでお風呂で遊びたくってました。

次のポイントは骨伝導デバイス。骨伝導デバイスは鎖骨の部分に当てる必要があります。一番最初の案として、この骨伝導デバイスを銃の後方につけて自分で鎖骨に押し当てる案があがっていました。この案を実現するにはそれなりに全長の長い銃を採用する必要があります。水撃ショット ライフルスナイパーの77.5cmに対してツインアリゲーターは56.4cm、長さの点では水撃ショット ライフルスナイパーが有利となります。

一方で、マイコン等を内蔵すること考えるとツインアリゲータの構造は魅力的でした。また、見た目や作りの質の良さは定価が5,000円近くするバンダイナムコ製のツインアリゲータがリードです。

この時点で、骨伝導デバイスの固定について先に検討することにしました。骨伝導デバイスの固定の別案として、◯ブトロニックのような低周波治療器を固定するバンドをつかって固定する案も出ていました。こんな感じです。

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実際に、いろいろ装着実験をしてみた感じ、ゴムバンドである程度押し付けられるので振動が伝わり易いこと、かつ、いろいろな体型の人でも柔軟に対応できそうという結論にいたりました。あと、骨伝導デバイスを制御する方法ですが、TWE-Liteを使って無線制御しようということになりました。

ということで、銃の長さという制限が取り払われました。そこで、再度、銃の選定を行った結果、ツインアリゲーターに軍配が上がりました。

次回に続く

次回はバトル銃のハード構成について書こうと思います。

最後に、バトル銃の中身をチラ見せしておきます。

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続きはこちら

mikotolv5.hatenablog.com